◆量的研究へのはじめの一歩!
本書は,データを使ったものの考え方の基本が伝わるように,日常私たちが経験にもとづいて無意識に行っている判断などを例に出し,データを使った考え方がそれほど日常の意思決定と変わりのないことを理解してもらえるよう工夫して書いたつもりです。ぜひ,「難しい」という先入観なく本書を読んでいただければと思います(「はじめに」より)。
◆本書の構成
本書は「基本編」「実践編」「発展編」に分かれています。
「基本編」では,データを使ったものの考え方を,初歩からていねいに解説。第1章をおさえておくことが,量的研究の着手のための大事な1歩になります。
「実践編」では,より研究論文の作成のための,より具体的な手続きを紹介。研究計画書の書き方からデータ入力方法,そして肝心のデータ分析方法まで,わかりやすく解説していきます。
「発展編」は,前の2編と比べ,専門的な内容を詳述。「自分の研究の質をいま以上に向上させたい!」という方は,ぜひこの章にチャレンジしてみてください。
◆目次
第1章 基本編-リカさん! 基本は大事ですよ!
ある晴れた日の午後
1 集団を調べる理由
2 そもそも,なぜ集団を対象にするの?
3 データの種類にはどんなものがあるの?
4 データ分析方法を教えて!
5 集団の様子はどうやって表現するの?
6 どのような研究のスタイル(デザイン)があるの?
7 バイアスってなんですか?(その1)
8 バイアスってなんですか?(その2)
第2章 実践編-リカさん,まずはやってみることです!
1 研究計画書のつくり方
2 データを入力する方法
3 データ分析の方法2)
第3章 発展編-助手くん,実はその先には……
1 交絡への対処法
2 リスクとオッズ
3 率