特集にあたって 帝京大学医療技術学部看護学科 遠藤 太
|
学生たちと話していて気になるのが「ぼかし言葉」。「私って人見知りじゃないですかぁ。」「患者さんとか,超緊張するんですけど」「っていうかぁ,私的には,がんばって話してるんですけど。患者さん的には,なんか『は?』みたいな」。このような「現象」を,大阪大学大学院人間科学研究科の辻大介先生は「互いを束縛する重い関係より相手に寄りかからない軽い関係を選好する対人心理」と分析している。話せば自ずと言葉に対する責任が生まれる。その責任で自分の行動が束縛されるのを嫌うため,言葉をぼかすことで責任を回避する無意識の防衛だと考えられる。 |