特集にあたって

編集部

【特集1 急性期以後のこと】
 精神科救急病棟や精神科急性期治療病棟の新設によって,精神科においても急性期医療が加速し,在院日数の短縮がはかられています。
 しかし退院という目標が,さまざまな要因から,はからずも達成されない場合も。その後に出来する「進むべき方向性の見えなさ」に,当の患者も看護チームも“もう退院は難しいのでは”という意識が脳裏をよぎるかもしれません。
 本特集では,こうした“あきらめ”を打開するのためのヒントを,病棟看護と訪問看護の両視点から紹介していきます。最後に1つだけ。本特集の記事に通底するのは“別の視点で”患者さんをあらためてみつめてみよう,ということでした。
【特集2 看護過程おさらい】
 臨床の看護師にとってはごく自然に(頭のなかで)使っている看護過程。使っていますよね? 少しドキッとしたあなたのために,看護の遂行のためにはかかせない看護過程について「おさらい」の機会です。本(ミニ)特集では,主に看護学校で看護過程について学び,いざ臨床で患者と向き合った際に感じるリアリティ・ショック(適切な看護計画が立てられないなど)をどう教育を通じて和らげるか,を主眼におきました。電子カルテが多くの全国の多くの病院で広まる昨今だからこそ,みなさま自身の「看護過程って難しかった」という時代を思い出して,「おさらい」をしてみませんか。そして来たるべき初任者に堂々と「看護の進め方」を伝えましょう。