人材育成の教育計画に活用

 平成22年度診療報酬改定がなされ,精神科専門的医療,急性期や慢性期,身体合併症の対応等の評価がされた。精神科看護に携わる私たちは政策動向を把握し,質の高い看護を提供することが求められる。そのためには,普遍化した知識と技術,普遍化できない部分を統合した看護介入が必要である。当院では,キャリアラダーを導入して人材育成に取り組んでおり,キャリアを仕事上のステップアップだけではなく,看護専門職性が人生の中に統合できることをめざしている。新人,一人前,中堅,達人,看護実践のモデルとなるスペシャリストや看護管理者への発達に向けて,院内・院外教育をプログラム化して目標管理を用いて育成している。
年間計画の指針となるのが,雑誌『精神科看護』である。精神科医療の動向,治療や看護の最新の情報,臨床での工夫や看護への提言などが掲載されており,看護者が向上の期待がもて,確実に臨床実践能力がアップする教育計画として活用している。

大塚恒子さん
財団法人仁明会病院看護部長