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水中毒・多飲症患者へのケアの展開

水中毒・多飲症患者へのケアの展開
―取り締まりから患者参加のケアへ

絶版
編著
吉浜文洋(神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部看護学科教授)
B5判 184頁
定価2,750円(本体価格:2,500円+税)
ISBN978-4-86294-024-7
2010年6月刊行

※著者の所属、肩書きは刊行時のものです。

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◆解説

精神科患者に多い水中毒・多飲症。飲みすぎることへの危険性を伝えても,一向に改善せず,安全確保からやむをえず隔離し,解除できない…。患者を「取り締まる」ことで頭がいっぱいになり,患者との関係は悪循環に陥ってしまう…。
本書では,多飲症・水中毒の治療とケアのポイント,そして,こうしたこじれた関係を変えていった数々の事例を紹介。計画にもとづき,また偶然を活かしながらケアを再展開していくヒントが必ずつかめます。
個別に応じた,豊かで具体的なアプローチの発想が得られる1冊!

◆内容構成

PART1 水中毒・多飲症とは何か
水中毒・多飲症とは何か――病理・薬物療法・発見法

稲垣 中

・はじめに

・多飲症・水中毒とは

・多飲症の病因

・多飲症の臨床分類と経過

・多飲症・水中毒発見のための臨床的指標

・多飲症・水中毒患者への非薬物的介入

・多飲症・水中毒の有病率

・多飲症・水中毒患者への薬物治療

PART2 ケアの発想を変える多様な視点
人間の体と水――生理学的な視点から

吉浜文洋

・高齢者、マラソンランナーと飲水

・体組成における水分の割合、人体と水分の出納

・生体での水の働き

・「からだの知恵」――水分の恒常性維持

・人は1日にどれくらいの水を飲むことができるか――水分摂取許容量

・SIADH(抗利尿ホルモン不適合分泌症候群)と飲水量 ・どのようなペースで飲めばよいか
――腎が水分を排泄するペースの意識改革

急性の水中毒のアセスメント――裁判事例から学ぶ

吉浜文洋

・裁判事例の概要

・争点1――入院時の水中毒の診断、治療

・争点2、3――その後の水中毒の診断、治療

・判決を検討する

・急性の水中毒のアセスメントのポイント

悪循環を断ち切る――MRIアプローチで読み解く多飲水問題

吉浜文洋

・はじめに

・隔離から「何も行わない看護計画」へ――事例1:Tさん

・達成感を重視――事例2:Sさん

・多飲水取り締まりゲーム――どう解釈するか

・強迫行為としての多飲水

・患者の無意識下の攻撃と看護者の怒り、無力感――対象関係論的理解

・多飲症・水中毒のアディクションモデル

・偶然と問題解決

・悪循環を強固にするもの

・解決努力が問題を持続させる

・組織の保守性

・悪循環を揺さぶる看護計画 ・敗北からの出直し

・システムの階層性と悪循環

・偽解決から解決へ

相互不信から協働関係へ――信頼関係の形成とコミュニケーション

吉浜文洋

・不信から信頼、協働への流れ

・信頼することは未知への飛躍

・エリクソンの基本的信頼 ・信頼の構成要素

・信頼関係とコミュニケ―ション

・非言語的コミュニケーションがもたらすもの――事例:Kさん

・コミュニケーション

・信頼関係と自尊感情復活と協働志向

PART 3 水中毒・多飲症患者へのケアの展開
「飲ませない」ケアから「飲む」ケアへ――ペットボトル療法:飲むスピードの検討

高橋泰三・作取 久

・はじめに

・もう、あとには引けない!

・Kさんのプロフィール

・治療目標と基本理念――安心して水分を飲める条件

・経過――試行錯誤の中、ついに自己管理へ

・監視よりも信頼・尊重が大事――あきらめない情熱

・水中毒と腎臓の処理能力

発想の転換で退院に結びつけた――不安からの脱却

篠川 悟

・グループ活動もうまくいかなくて……  ――これまでかかわってきた多飲症

・水中毒患者へのアプローチ

・入院までの経過

・入院中の経過

・発想の転換――単身生活という目標をもつことで多飲水を改善しよう

・単身生活に向けた問題点と計画

・単身生活計画開始――不安から意識改革へ

・振り返って――「できない」という発想がストレスを増やしていた

・おわりに

心理教育・行動療法の試み――看護も「症状」ととらえて改革する

磯遊晃治

・始まり――患者の問題? 看護の問題?

・「手段がない!」から「手段探し」へ――看護も「症状」

・オペラント条件付けとの出会い

・看護計画――「飲んでいい」看護

・集団力動の分解――プリセプター方式の導入

・3つの変化

・揺り戻し――ストレス段階

・疲れることを許せない

・新たな適応期――ストレス段階からサイクルへ

・今日から明日へ――看護が環境になる

「お願い」で多飲水が止まった――先入観を取り去ることから

西村充弘

・はじめに

・Jさんの多飲水――初期の頃 ・持続していた多飲水行動

・あるきっかけから意外な側面がわかって

・Jさんへの「お願い」

・なぜ協力をしてくれたのか

・看護師としての力量が問われる

・おわりに

知的障害を伴う自閉症成人へのかかわり――抑制解除と衝動自己コントロールに取り組んで

新谷義和・佐々木 新

・はじめに――強度行動障害支援事業に取り組む

・事例の概要と入所前の受け入れ過程

・生活・療育の構造

・第1期:入所生活に慣れるまで

・第2期:四肢抑制の漸減と頬叩きの増加

・第3期:水カードの試行と抑制解除の推進

・第4期:水カードの使用制限の緩和と頬叩きの減少

・第5期:抑制全解除の試行と自傷行為の悪化

・第6期:自由に飲水できる環境の設定と抑制全解除の再開の時期

・考察――行動の背景にある理由を模索すること

「なぜ水を飲むのか」に迫る!――地域生活当事者とのかかわりから

佐竹良一

・はじめに

・不安から飲んでしまう――M氏の場合

・「なんか飲んじゃう」――V氏の場合

・絶体絶命!――地域の片隅で

・甘いものへの渇望――やさしい関係性

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   
       
 
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