特集にあたって 編集部
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認知症患者さんのケアにおいて,入浴・食事・排泄・口腔ケアなどへの拒否は日常的に起こる。そのたびに援助者は疲弊する。疲弊は次なるケアに悪影響を及ぼし,患者さんのさらなる拒否を招くことになる。ならばいったん気持ちを整理し,「なぜこの人は援助に対して拒否を示すのだろう」と拒否の背景に目を向ける必要がある。そこには認知機能の低下が関連しているのかもしれない。あるいは病前の生活パターンと提供されるケアの内容に齟齬があるか,そもそものパーソナリティが関連しているのかもしれない。本特集は「ケアへの拒否を招くもの」と題し,その拒否の背景にあるものを探り,推論した先にある,より適切なかかわりの方法を見出すヒントを提示したい。 |